財務経理あるある 銀行融資の折衝について
初めまして、紬マネージメント株式会社の代表 河村一と申します。
このコラムは、会社経営のあるある 困りごとの知恵袋と題しまして、経営のヒントや
私が日常生活の中で素直に感じたことを、必要な方にお届けするコラムとなります。
宜しくお願い申し上げます。
暑かった夏もすっかり秋めいてきて、過ごしやすくなりましたね。
私は暑がりなので助かっています。
さて、今回は会社経営をしていれば、どなたも経験するであろう『銀行融資の折衝』の
あるあるを綴りたいと思います。
会社経営をしていれば、調子のいい時も悪い時もありますし、ご商売によっては季節性の
商品があり収支の波が発生し、資金繰りが安定しない場合もあると思います。
資金調達は様々な方法があります、例えば 売掛金を早く回収するとか、内部留保を取り崩すとか・・・。
様々な調達方法がありますが、やっぱり金融機関からの資金調達が一番多いパターンですね。
資金調達の時にいつも思う事として。
- 必要期日までに融資の実行がされるか心配
- 申込金額満額通るか心配
この二点はだれでも心配になると思います。
銀行側、特に法人営業の担当者さんの動きをわかってあげるとこの問題は意外に解決できます。
その解決方法の一つとして・・・。まず金融機関の担当者の動きを知ってあげてくだい。
金融機関の融資担当者さんは、融資の申し込みを受けて支店内に稟議書を回します。
その稟議内容が融資のすべての鍵となるわけで、そこに記載する内容はこの融資を実行するにあたっての妥当性、返済能力の有無、向こう半年間のキャッシュフローの安全性などです。平たく言えば、この融資を実行しても安全に回収できるか否かの判断基準を証明するものとなります。
その内容に不備があれば、銀行支店内の稟議だけでは許可されず、本店決済案件となり通常稟議よりも一週間ほど時間がかかってしまいます。そうなれば、追加資料の提出を求められたりして、融資を申請する側にも時間と労力がかかります。
追加資料ってホントに出しにくい内容を求められたりしますからね・・・。
そうなる前に、担当者さんが稟議を書きやすいように、向こう半年の道筋をたてた資料と
その説明は最低限必要です。
期日までに融資を実行するには、融資担当者さんが稟議を書きやすい条件を整えること
これに尽きます。もちろん、勘定合って銭足らずではない状態の内容ですよ。
第二に申し込み金額が満額通るかどうか? これについては、都市銀行 地方銀行 信用金庫のどの担当者さんも まずは保証協会の枠が空いていれば・・・。というセリフがほとんどです。枠が空いていれば協調融資でプロパー3割 保証協会7割というのもあります。
中小企業の場合の融資の多くは、保証協会の枠ありきという話がありますので、融資実行の
時にはそのあたりを注意してください。
もう一つあるとすれば、融資担当者さんの保証協会の担当者との関係性が大きく左右します。実際にあった話ですが、ある地方銀行の担当者さんが、県保証 市保証の担当者さんと
とても信頼関係があって、本来なら枠はない状態ですが、ある一定の条件を付けて枠を特別につけるというものでした。担当者さんの力量によって随分と結果が違うこともあります。
ホントに、融資の折衝って真実ばかりでは通らないし、とは言えお化粧決算では実態が回らないし・・・。会社を継続するにはお金が要ります。もっと返さなくてもよいお金を稼ぐことに目を向けることも大事ですね。
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